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発表者
022101

 

802

 

新教育課程に対応した化学演示カード「化学3分クッキング」   埼玉県理化研究会科学研究委員会
埼玉県立浦和第一女子高等学校 岩田久道他5名
新学習指導要領「化学I」、「化学U」の項目に添った実験レシピ集を作った。化学マジック的な要素を生か した3分間で演示できる実験集の完成版で、形式は両面カラーのラミネート加工を施した厚手のカード実験集である。
022102

306

身近で安全な物質を用いた金の実験

東京都立大森東高等学校  高木 春光
金の溶解、金メッキの実験ではシアン化合物や少なくとも王水、塩化金酸等を使用せざるをえず、安全性や コスト面で問題がある。そこで、金がヨードチンキに溶解することを利用して、高校の実験室でも安全に実施できる 金の実験実験を教材化した。ここでは金箔をヨードチンキに溶解し、金コロイドをつくり、さらに乾電池で電解メッ キを行い、簡単・安全・短時間に金を析出(金メッキ)させる。
022103
105
酢酸ナトリウムを用いた高校で最初の定量実験

東京都立戸山高等学校  山本 進一
高校化学の最初の実験として、酢酸ナトリウム三水和物を加熱して、その変化を観察する実験を行なっている。(固体)→(液体)→(固体+水蒸気)→(液体)→(固体+可燃性気体)とういう変化を見せる。さらに2回目の実験は、加熱により結晶水を除いた後の質量を初めの質量と比較することで、三水和物に含まれる酢酸ナトリウム(無水塩)の質量%を生徒一人一人が求める定量実験を行なっている。この値が化学式と原子量とから求めた理論値と一致することから、定量実験のおもしろさと同時に化学式や原子量の意義をも実感させ、その後の学習意欲を喚起させている。
022104

900

試験管サイズデュワービンの自作と実験 東京都立戸山高等学校  吉田 工
極低音の実験で、酸素を冷却して青色の液体酸素をつくったり、液体窒素を減圧して固体にするものが ある。液体酸素の青色や固体の窒素を、なるべく長い時間見せたい。しかし、試験管などで実験すると、液体酸素 や固体窒素は短時間しか存在できない。また霜などがつき、観察しにくくなる。観察をしやすくするための試験サ イズデュワービンの製作法とそれを利用した実験についての紹介。  [201]
022105
900
マドラー型簡易密度計を作る ー化学を授業から家庭へー 東京都立砂川高等学校  守本 昭彦
PETボトル(PET)、フィルムケース(HDPE)、フィルムケースのふた(LDPE)、マーガリンの容器(PP)、 パンの袋の留め具やプラコップ(PS)を用いてマドラー形簡易密度計を調べた。この教材によってプラスチックの 性質の違いが実感できた。作製した簡易密度計は、マドラーとして利用でき、家庭でもプラスチックの性質の違い について考えることができた。  [507]
022106
1004
ペットボトルのケミカルリサイクル
東京都立八王子東高等学校 堀 芙三夫 

資源問題・環境問題は化学が積極的に関わっていかなければならない重要な問題である。プラスチックはゴミ問題の代表的なもので石油資源との絡みからも有効利用が叫ばれている。廃プラスチックの利用は熱源としての利用とモノマーに戻すケミカルリサイクルの二つの方向がある。ここではペットボトルを対象に、ケミカルリサイクルを実践し循環型社会を目指す意識を高めたいと考えた。 [1003]

022201

1301

ヨウ素デンプン反応を阻害するコーヒー成分の探求の過程

東京都立立川高等学校   溝口 克彦
定時制課程での3年の選択化学Uの授業で課題研究を実施した。偶然に見出した「ヨウ素デンプン反応の紫色が、コーヒーによって消失するのはなぜか」という問題を、生徒と教師が一緒に考えながら、研究の過程を体験させた。その結果、生徒は研究の面白みを垣間見たようなので、ここでは、その授業の過程を報告する。なお、ヨウ素デンプン反応を阻害するコーヒーの成分については、ポリフェノールではないかとの推察をするにいたった。
022202
601

カフェインの抽出実験及び呈色反応の改良

富山県立福岡高等学校 島 弘則
紅茶(6g)、緑茶(8g)、ウーロン茶(6g)、焙じ茶(6g)、コーヒー豆(30g)及びインスタントコーヒー(5g)からカフェイン粗結晶(それぞれ、78mg、38mg、36mg、39mg、25mg、90mg)を短時間で抽出、再結晶や呈色反応を行う実験を生徒実験として改良開発した。さらにこの実験を、大学の学生実験あるいは高校の生徒実験として実施し良好な結果を得た。  [1202]
022203
1103

化学実験情報サイトの構築

埼玉県立大宮中央高等学校 山田 暢司
化学実験についての情報提供を目的としたサイトの構築。興味関心を高め、学習の幅を広げる素材を収集し、教員が積極的に実験に臨むための有用情報源作りを目指す。また、実践を通じ、インターネット活用の有効性やその管理運営における問題点を考える。
022204

      601

 

化学TBにおける最初の実験の提案−未知化合物の成分元素の検出実験−

東京都立大泉学園高等学校 田中 義靖
高等学校における「最初の化学実験」は、中学理科から高校化学への転換点としても重要である。そこで、最初の実験を組み立てる際の考慮すべき点を整理して、「未知化合物の成分元素の検出実験」の有効性を複数の高等学校における実践を通して確認した。また、この実験における条件を選択することで「最初の化学実験」の定番化がある程度は可能であることを確認した。
022205

      900

 

万能pH試験紙,万能指示薬を用いた実験

大阪府立高津高等学校 田中 芳和
万能pH試験紙や万能指示薬は,「色の変化」が鋭敏で,生徒に強い印象を与えることができる。教科書を見ると,酸・塩基の単元で,万能pH試験紙は塩の水溶液のpHを調べる実験で用いられているが,万能指示薬についてはあまり触れられていない。これらを酸・塩基の単元だけでなく,気体の拡散や,気体の溶解度,水溶液の電気分解などの実験にも用いたところ,生徒に興味を持たせることができ,理解を深めることができたので報告する。[202 306]
022206
306

燃料電池の教材化について

大阪府立北野高等学校 堀川 理介
2つのタイプのアルカリ水溶液型水素−酸素燃料電池を作製、教材としての適性を調べた。「白金箔を電極に利用するタイプ」は一度作製すると何度でも使用できるが、白金箔の扱いがやや難しく、得られる電流が小さい。他方、「白金めっきしたステンレス(またはニッケル)金網を電極に利用するタイプ」は、大きな電流が得られ、アルカリ水溶液の使用量も少量でよいが、何十回の使用によって白金が剥がれてしまうことがある。

022301

105
物質の気体状態における物性測定−たぶんDumasもあっと驚く。密度差からの密度などの物性測定−

三重県立四日市工業高校(定時制) 山本 久樹

浮力を利用して、気体・液体・固体の空気との密度差から物性値(蒸気密度・分子量)をアルミリキャップ缶(ペットボトル)を使ってどのような精度まで求められるかを考察したい。また、気体の拡散・吸着現象についての実験、拡散速度・吸着諸量・気体定数を求める実験の可能性についてふれたい。浮力から気体の体積を計算する生徒実験における気体の分子量の測定法を提案したい。 [200]
022302
905
紙の多面体でつくる分子と結晶の模型 大阪府立大冠高等学校  森本 均
紙でつくる空洞のある多面体(26面体と14面体)を考察した。この多面体を用いていろいろな空間充填型の分子模型や結晶模型をつくることができる。空洞があるので、つくるのが簡単であり、紙の節約にもなる。また、多様な方法で結合できる。ゼムクリップを用いると、組み立てた模型を分解できるので、生徒にいろいろな結晶構造を体験的に理解させられる。磁石や輪ゴムを用いると、原子の回転や、ヘキサンなどのフネ型・イス型も体験させられる。
022303



900

 

授業に役立つ小物たち

東京都立小金井工業高等学校  村田吉彦

授業で小物を使うことにより、生徒の関心を引きつけ授業の理解を深めた実践例。BB弾を原子や分子に見立てて、物質の状態や分子運動のモデルとする。キュービックジルコニアを使った同素体の授業。実物の金属の立方体に触れることにより、金属の密度と価値を実感させる。袋入りのくぎを使って物質量の授業を行う。棒と金属球で正四面体をつくり、鏡像異性体を実感させる。アクリルの箱と発泡スチロール球により金属の結晶格子を自然に作る。 [905]
022304


900

 

化学T実験書CDの内容と利用例化学T実験書CDの内容と利用例t 大阪府立茨木高等学校 池田昌子
大阪府立北野高等学校 堀川理介
大阪府高等学校理化教育研究会では、「化学T実験書CD」を作成した。この実験書CDには、本文や図の編集が可能な実験内容の動画や静止画が添付されている。多様化に対応する実験書として、この実験書CDの内容を紹介する。また、具体例としてポリ袋を利用した「スモールスケールで行う金属イオンによる沈殿生成」の実験を取り上げ、その利用方法や応用方法を発表する。 [801]
022305
507
ペットボトルの加水分解とその分解生成物の確認方法 愛知県立知立東高等学校 松本 秀樹
ペットボトル(PET)をメタノールのアルカリ溶液(メタノリシス法)やエチレングリコールのアルカリ溶液(グリコリシス法)で加水分解する方法を検討した。その結果、約1mm角の軟らかいPET片をメタノリシス法で加水分解する方法が手軽で分解効率も良いので、1時間程度の生徒実験として活用するには最も適していると思われる。また、その分解生成物がテレフタル酸とエチレングリコールであることをほぼ確かめることができた。
022306
600
高速液体クロマトグラフィーによる茶葉中のカテキン類の分析 愛媛県立伊予高等学校   阿部潤也
茶葉中の天然抗酸化物質であるカテキン類に興味を持ち、体内に吸収されやすい成分の定量を試みた。分析には、1回の測定で同時微量分析が可能な高速液体クロマトグラフィーを用い、分析に適当な測定条件や定量方法について検討した。そして、茶葉の種類による違いや、一煎目から三煎目の成分変化、また、茶を入れて放置したときの時間変化について調べることができた。今後課題研究やクラブ活動などにおける発展学習につなげていきたい。